名古屋セントラル病院 ライソゾーム病センター センター長 坪井 一哉
フェニルケトン尿症は、生まれつき、食べ物に含まれる「フェニルアラニン」というアミノ酸を分解する酵素の働きが弱い病気です。
フェニルアラニンが体内にたまりすぎると、脳の発達に障害をきたすことがあります。
同時に、フェニルアラニンから作られるはずの「チロシン」が不足し、髪の毛や肌の色が薄くなる(色素が薄くなる)ことがあります。
日本では、約8万人に1人の割合で見つかる比較的まれな病気です。
この酵素や、その働きを助ける物質(補酵素)の遺伝子に異常があるために起こります(遺伝性疾患です)。

正常なフェニルアラニン(Phe)の代謝・分解

フェニルケトン尿症(PKU)
参考:難病センター https://www.nanbyou.or.jp/
この病気は、新生児マススクリーニング検査(赤ちゃん全員が受ける検査)で見つけることができます。
治療は、生涯にわたる食事療法が中心です。フェニルアラニンを多く含むタンパク質の摂取を制限し、不足する栄養は専用の治療用ミルクなどで補います。
治療薬が使える場合もあります。
この治療を早くからきちんと続けることで、血液中のフェニルアラニン値を適切な範囲に保ち、精神発達の障害を防ぎ、健康に成長することができます。
生涯にわたる自己管理が必要な病気ですが、適切な治療で発症を予防できるため、定期的な通院と食事管理が非常に大切です。

参考:難病センター https://www.nanbyou.or.jp/