名古屋セントラル病院 ライソゾーム病センター センター長 坪井 一哉
ムコ多糖症IV型は、体に必要な「N-アセチルガラクトサミン-6-硫酸サルファターゼ(GALNS)」という酵素が生まれつき欠損しているために起こる、遺伝性の病気です。
この酵素がないために、ケラタン硫酸(KS)などの物質が骨や関節、角膜といった全身の細胞内に過剰に溜まってしまいます。これにより、骨の形が大きく変化する重い骨の病変が特徴的に現れます。
最も目立つのは短胴性低身長(胴が短く、手足も短い)やX脚(外反膝)などの骨・関節の障害です。成長が早く止まり、最終身長は110~120cm程度になります。
特に、首の骨(頸椎)の形が不安定になりやすく、脊髄を圧迫して麻痺を起こしたり、突然死の原因になったりする危険性があるため注意が必要です。
その他の症状として、角膜の濁りや心臓の弁の異常も見られますが、知能の発達は正常です。

欠けている酵素を注射で補う酵素補充療法が承認されており、病気の進行を遅らせることを目指します。
骨の変形や脊髄の圧迫に対しては、手術などの対症療法も重要です。
進行性の病気のため、定期的な受診と、特に首への負担を避けることが非常に重要です。
参考:難病センター https://www.nanbyou.or.jp/