名古屋セントラル病院 ライソゾーム病センター センター長 坪井 一哉
軟骨無形成症は、全身の骨に変化をきたす「骨系統疾患」の中で最も代表的な病気です。
成長軟骨と呼ばれる部分の働きに異常が起こることで、手足の骨が短くなり、低身長になることが特徴です。成人身長は男性で約130cm、女性で約124cm程度と高度の低身長になります。
線維芽細胞増殖因子受容体3型(FGFR3)という遺伝子の変異が原因です。この遺伝子の異常により、骨の成長が抑制されてしまいます。
多くは、ご両親には病気がなくても突然変異で発症しますが、次の世代には50%の確率で遺伝します。ことが大切です。

低身長のほかに、特徴的な顔つき(額が広く、鼻筋が低い)、短い手足、脊柱管狭窄症(神経の通り道が狭くなり、しびれや痛みが出る)などが見られます。
乳幼児期には、頭部が大きく首のすわりなどが遅れることがありますが、知的な発達は正常なことが多いです。
根本的な治療法はまだありませんが、対症療法(症状を和らげる治療)が中心です。
低身長に対しては、近年開発された骨の成長を促すための新しい薬(注射薬)や、成長ホルモン投与、骨延長手術などが選択肢としてあります。
その他の症状(脊柱管狭窄症や水頭症など)に対しても、外科的な治療や内科的な管理が行われます。
この病気の患者さんは、日本で約6,000人と推定されています。定期的な受診を通じて、日常生活での神経症状や痛みなどに注意し、適切な管理を継続することが大切です。

参考:難病センター https://www.nanbyou.or.jp/